秋は、旬の食材を楽しみながら体を整え、あわせて大腸がん検診(検便)を受けるのにちょうどいい季節である。
食べることと検査を受けること。この二つをセットで考えたい。
要点は次の3つだ。
- 秋が旬の食材には、それぞれ体を支える栄養がある
- さつまいもは、食べ方を変えると期待できる効果も変わる
- 40代を過ぎたら、年1回の検便を習慣にする
1. 旬の食材には、それぞれ得意分野がある
秋の味覚は、おいしいだけでなく栄養面でも頼りになる。
- さんま:DHA・EPAが中性脂肪やコレステロールの管理を助ける。ビタミンB群は、食べたものをエネルギーに変える働きを支える
- 栗:ビタミンCには抗酸化作用があり、肌の健康を保つのを助ける。食物繊維はお腹の調子を整える
- 梨:ソルビトールは便をやわらかくする。アスパラギン酸はエネルギーづくりを支える
サッカーのチームにたとえると分かりやすい。フォワードばかりでは試合に勝てないように、食事もいろいろな食材がそれぞれの役割を果たしてこそ、バランスがとれる。
2. さつまいもは「食べ方」で効き目が変わる
秋の代表格、さつまいもは面白い。目的によって、おすすめの食べ方が違うのだ。
- 便秘が気になるなら、皮ごと蒸す:さつまいもに含まれるヤラピンと食物繊維がお腹を整える。食物繊維は皮にも多いので、よく洗って皮ごと食べるのがよい
- 血糖値が気になるなら、冷やし焼き芋:冷やすと、でんぷんの一部が消化されにくい「レジスタントスターチ」に変わる。そのぶん、食後の血糖値の上がり方がゆるやかになると考えられている
- 肌を意識するなら、焼き芋とナッツ:さつまいものビタミンCとナッツのビタミンEは、どちらも抗酸化作用をもつ。組み合わせて食べると、互いの働きを補い合う
同じ食材でも、調理の仕方ひとつで役割が変わる。料理の腕前ならぬ「食べ方の腕前」というところだろう。
3. 年に一度の検便は、大腸の健康診断である
大腸がんにかかる人は40代ごろから増えはじめ、年齢を重ねるほど多くなる。60代後半の私にとっても、他人事ではない。
大腸がん検診の基本は「便潜血検査」、いわゆる検便だ。目に見えないほどの血が便に混じっていないかを調べる。体への負担が少なく、気軽に受けられるのが利点である。
大事なのは、結果が「陽性」だったときの行動だ。「症状がないから大丈夫」と自分で判断せず、必ず医療機関を受診する。必要があれば、大腸内視鏡検査などの精密検査を受ける。
車の定期点検と同じだと思う。調子よく走っているときにこそ点検しておけば、大きな故障を防げる。大腸がんも、早く見つけて早く治療することが何より大切だ。
おわりに
秋の味覚を楽しみつつ、年に一度は自分の体を点検する。おいしく食べることと検査を受けることは、どちらも健康を守るための同じ習慣の一部なのだと思う。
まずは焼き芋を冷やしてみるところから始めてみたい。
健康管理士一般指導員
健康管理能力検定1級
JI1ALP 深井
参考:健康管理士「健康ミニ情報」、日本成人病予防協会


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